師範の呟き【物】<トキオクマガイ>のベルト
前にトキオクマガイの時計をご紹介したと思いますが、これはトキオクマガイのベルト。バックルが目玉みたいになってる。こういう面白い小物のデザイン、熊谷登喜夫さんは本当に上手かったんです。もともと靴デザイナーですからね。斬新なデザインやアイデア、素材使いに長けてらっしゃった。すっきりとシンプルなスーツに、ベルトだけこれしてると「なんですかコレ?」と話のネタになったものです。
こういった雑貨におもしろいデザインを取り入れたアイテムは、80年代はよく見られましたね。最近はハイブランドが似たようなことをやっていますが、元を辿ると80年代~90年代あたりにあるのではないでしょうか。精神的にファッションが豊かだった時代ですね。とってもエキサイティングで、デザイナーがアイデアにあふれていましたね。
またそういう時代がくるといいなと。そうあって欲しいと思っています。イタリアもの一辺倒な時代がいけないとは思いませんが、どこか視点を変えて面白い服を着たり、ちょっとアバンギャルドだったり。お洒落を楽しむってそういうところだと思うんです。ルールはルールとして、そこをどう崩していくか。型破りは型ありきですから。
最近はベルトレスのパンツを穿くことが多いので、このベルトはなかなかする機会が無くなっているのですが捨てられませんね。こういうお宝がいっぱいあるんですよ。アーカイブとして、お見せしていきますのでお楽しみに。