師範の呟き【靴】<ボッテガ ヴェネタ>のウィングチップ

今月の御点前で履いてるのがコレ。とにかくデザインがカワイイでしょ。ラウンドトゥのウィングチップの、この丸さといい配色といい最高です。クラシックなコンビシューズとは、まったく違う趣がありますね。いい意味で、まさにパリっぽい。トキオクマガイに通じるものがあるんです。

2005年ぐらいだったかな。トーマス・マイヤーがクリエイティブ・ディレクターに就任した直後ぐらいですね。服より小物ばかり買っていました。イントレチャートばかり評価されていますが、この頃のボッテガはデザインが革小物の企画力は素晴らしかったです。カバンも靴も細かいところまで凝っていてね。靴なんて、いっときは10足以上持ってましたよ。グレイフランネルのスーツに合わせたら最高にカワイイ。

だけどねぇ、これがものすごい履きにくい。マッケイ製法だから軽いはずなんだけど、とにかく履きづらいは歩きにくいわで、履いて出かけるのが面倒だし、駅まで行く間にもう足が痛くてかなわない。革質もお世辞にも上質とはいい難いCランク。デザインはカワイイのに、靴としての機能には合格点はとてもじゃないけどあげられないです。

それでも履きたいと思わせる魅力がある靴なんて不思議です。パーティのときなんかは、クルマで行って会場ついたら履き替えたりして。そうまでしてでも履きたいという困った靴なんです。