師範の呟き【服】<ドルチェ&ガッバーナ>のジーンズ

<ドルチェ&ガッバーナ>を最初に手に入れたのは1980年代後半のことで、ジャケットとコートでした。この頃アタシはミラノモーダに凝っていて、年に一度勉強がてら渡伊していたのです。締めはミラノで買い物三昧。自分で着るものを山のように買って帰るのが、メシ同様楽しみでねぇ。

ドルカバは、モンテナポレオーネのブティックを訪ねるところから始まりました。まだオープンして間もないこじんまりとした空間だったから、客も疎らでアイテム数も少なかったのですが、そのぶんデザイナーが訴求したいことが明確に表現されていて一発でファンになりました。

ご存知のようにその後このブランドは”飛ぶ鳥落とす勢い”で、成長を遂げますが、彼らを一躍有名にしたのが「デストロイ」と呼ばれたダメージ加工を施したジーンズ。ジーンズとTシャツでモードをつくるというテーマは、それこそファッション業界を震撼させましたが、何しろシルエットが綺麗だし履いてみると快適で、研究に研究を重ねたことが解ります。とはいえ、アタシは永年リーバイス党で、これ見よがしにダメージ加工が施してあるデニムはあまり好みではないのですがね。

しかし、ここで紹介する一本は大好きなユーズドの501を彷彿とさせる趣で、これまた一発で気に入ってしまいました。購入したのは2000年代の終わり頃だったでしょうか。たまたまパリに撮影に行くことがありまして、現地のブティックで手に入れたものです。

感心したのは裾に施したダメージの処理。レングスを調整するとき、このダメージを残さないと意味がないので、裾から5~6センチ程度上に施したステッチのところで折ってからタタくというのがマニュアルらしい。しかも腿あたりのダメージ部分は、不思議と広がらないという…。流石の出来栄えなのですよ。