師範の呟き【服】<モヒート>のブッシュコート

<モヒート>は、元プロペラの山下裕文さんがデザイナーをされていて、彼はヘミングウェイが大好きなんですね。そこでヘミングウェイが大好きだった、モヒートからブランド名をいただいたそうです。ヘミングウェイの服そのままではなく、その延長線上、今ヘミングウェイが生きていたら、どんな服を着るだろうと想像させてくれるところがいい。クラシックなんだけど、ひと味、ひと手間掛けられてるデザインなんです。 

ステンカラーにも見えますが、ブッシュコートですね。表はブラウンとグリーンの玉虫色。パッチポケットってところもカワイイでしょう。

スーツをタイドアップして、スプリングコート的に着ようかと思ってたんですが、実際は白パンやブルージーンズと相性がいいことがわかりまして、ラルフローレンのダメージデニムにオッドベストを着て、季節を問わず着ています。道場でも着ていったので、覚えてる方いらっしゃるかと。

昔からコートが好きで、アクアスキュータムやらアルマーニやら、色々着てきました。これを最初に見たとき閃いたのは、イギリス人がバブアーの下にスーツを着たりしますでしょ。あんな感じに着られるんじゃないかな、と思ってですね。アタシにとってはバブアーの代役なんです。

本物のバブアーは持ってないんです。今後も買うつもりはないのですが、理由は、しまっておくところがないからです。ワックスクロスのコートは、クルマやバイクをいじるガレージがある家に住んでいて、雨の日やなんかにガレージの壁に引っ掛けてあるのを、サッと羽織って出かけられる人だけじゃないでしょうか。イギリスの郊外の町なら、どこの家にも納屋とガレージがありますからね。

家のクロゼットには入れられないでしょ。うちの衣装部屋でも、オイル臭くてかないませんよ。洗ってオイルを抜いて着るなんてことも言いますが、それはなんだかブランドに申し訳ない気がするんです。