師範の呟き【欲】<バレナ>のドンキーコート

<バレナ>の歴史は、創設者のサンドロ・ザラが繊維会社でのスタートを切った1961 年に遡ります。伝統的な織物に対する彼の好奇心は、ヴェネツィアのラグーンエリアと、その周辺の古い閉鎖された羊毛工場でアーカイブを視察することにはじまります。そこで発見されたオリジナルのパターンとステッチの本を発見したことが、今も続くコレクションの主なインスピレーションの源となっているそうです。

1993 年にクリエイティブディレクターとしてマッシモ・ピゴッツォ氏を迎えたことから「Barena Venezia」社が正式に設立されました。2010 年に創業者の娘フランチェスカ・ザラが、ウィメンズのクリエイティブディレクターに就任してウィメンズコレクションもスタートしています。

創立当時よりファブリックファーストの精神を維持しているだけに、商品企画は興味深い素材を探すことから始まります。みつけた生地に基づいてデザインを作成する際は20 世紀初頭のオリジナルパターンを使用するなど、各コレクションをゼロから構築しているんですねす。

写真のコートはアタシたちの認識ではアイビーブーム時に流行ったスベクティーターコートの代表格、ドンキーコートと称するのが相応しいかと。これは服がわかってるひとに刺さるでしょう、懐かしくも新鮮な一着ですね。。