師範の呟き【物】ペイズリーのポケットチーフ

ジャケットを着るときは大抵チーフを挿すのですが、持ってるチーフは何故かペイズリー柄が多いのです。ペイズリーの出自はインドカシミール地方の民俗柄ですが、植民地時代に英国軍が母国に持ち帰りましてね、スコットランドのペイズリーという街で織られるようになったことから「ペイズリー柄」と呼ばれるようになったそうですね。

だからイギリスのネクタイの柄に多く使われるんですけれども、ペイズリー柄のネクタイってほとんど持ってないんです。ストライプ柄もないですね。いま見てみたら、ほとんど無地かジオメトリックなプリント柄、千鳥格子などのチェック柄が多いんですね。何故かって考えてみたんですよ。

スーツはダブルが多いんです。Vゾーンが狭くなりますので、ネクタイの柄がうるさいと目を引きすぎるのです。ネクタイはすっきりとシンプルなものを合わせておきたいんですね。そうすると、ポケットチーフに柄を使うのがしっくりきますので、自然とペイズリーを使うことになるんです。シンプルなネクタイに、無地のチーフはつまらないのですよ。

海外で買っても嵩張らないので、よく買いましたよ。仕事の途中やプライベートでも、ちょっといいのを見つけるとすぐ買っちゃう。荷物にならないですからポケットに入れて持って帰れます。バッグを持たないアタシが買うのにちょうど良いのです。

ほとんどがシルクのプリントです。シルクのほうがパフ挿しがしやすいというのが、その理由です。TVのときはちょっとハリがあるほうがいいのでコットンやリネンでもいいのでしょうけどね。アタシがアイリッシュリネンの白いチーフをTVフォールドで挿しているのはかなりレアケースですよ。