師範の呟き【靴】<エルメス>のアンクルブーツ

<エルメス>の靴といえば、ジョンロブを思い浮かべる人が少なくないだろう。アタシが初めてパリの<エルメス>を覗いた80年代は大きな棚がひとつ、ふたつ、そこにはジョンロブの靴が収められ、専門のスタッフがサイズを見繕ってくれたものだ。しかし、ある時からジョンロブは新たに専門店を構えるようになり、<エルメス>はジョンロブとは違う視点で靴を展開し始めるようになった。

紹介する靴は<エルメス>のものでイタリアメイド。ロングノーズのスクエアトゥだから買った時代がわかると思うが。実はこれ、メチャメチャ革がソフトで履き心地が抜群なのだ。素材はキャメルカーフ、つまり生後一年前後の仔ラクダの革で、自然なシボの風合いもいい感じでしょ。製法はマッケイだからとても軽い。20年近く履いているが不思議とソールも減らず、長持ちしている。価格は確か10万円強、そう思うといい買い物したなぁ~とつくずく思うのである。