師範の呟き【服】<ナンバーM>のパンツ

ここは今話題のパンツですね。世界で唯一、ウエストゴムのパンツに特化したブランドなんですが、もともとはミカコナカムラっていうオートクチュールメゾンなんです。なのでコンセプトは「オートクチュールなマインドをウエストゴムで自由に履く」っていうんですが、オートクチュールマインドが何なのかっていうのは、ちょっとよくわかりませんでした(笑)。

ウェストがゴムなので履きやすいのはもちろんですが、素材がストレッチなので文字通り、お腹も太腿も膝も伸び伸びでとっても快適です。ほとんどのコレクションは細身なんですが、こいつはワイドシルエット。最近、ワイドパンツが流行ってますが、なかなか気に入ったものに出会えなかったんです。袴みたいなのばっかりで、アタシの好きなバギーシルエットとはちょっと違うんですよね。

ところがこいつはウェストゴムを隠しちゃえば、どこからどうみてもポロ・ラルフローレンのビッグチノのシルエットなんです。好きだったんですよビッグチノ。90年代のラルフローレンの傑作パンツです。ただね、ウェストゴムってラクなんだけど、お腹がぽっこり出ちゃうんですよ。夏場ポロシャツで着るのは諦めまして、秋になったらニットかなんかでふわっと着ようと思って仕舞っておきました。そろそろ出してもいい頃ですかね」。

プレス展で、こちらのメーカーの企画担当役員の方にお会いしました。その方がじつにお洒落でねぇ。重松さん(※ユナイテッドアローズ会長)の和柄のジャケットかなんか着てまして、道場のこともよくご存知でしたよ。こういう方がやってらっしゃるブランドなら安心だと踏んで、買わせていただいた次第です。服って、その背景にいらっしゃるデザイナーさんとかスタッフさんとかを見ると、良し悪しがよくわかりますよね。そういうブランドを、応援していきたいんですよ。