師範の呟き【服】<ヒピハパ>のシャツ
7月の師範代にも出ていただいた<ヒピハパ>のデザイナー加賀さんとは、その前の<インテリア・エクステリア>時代からのお付き合いです。ブランドは変わりましたけど、作風は変わらないですね。服に粋な仕掛けがあるんですよ。
このシャツはお腹と袖のパネルパーツが繋がって雲みたいに見えるでしょ。こういうギミックが得意なんですよ加賀さんは。以前は腕を組むとスマイルマークが浮き上がるシャツだとか、リバティプリントの花柄に虫の刺繍がしてあるだとか、随所に遊び心があるデザインをリリースしてるんですね。
しかもカジュアルシャツとは違って、ドレスシャツの仕立てにしてある。ウェストもちゃんとシェイプしてるので、ラフに羽織って着るようなスタイリングよりジャケットのなかに合わせるような着方が似合う。だからこのシャツもサイズ、一番でかいんだけど、着るとちゃんとシェイプしてるからスタイルよく見える。アタシが着ても細見えするんですからね。そう聞くと、すごいってことがわかるでしょ。
いまの流行り的にはビッグシャツを羽織るんだろうけど、大人はやっぱしドレス仕立てのシャツのほうがいいと思うんですよ。やたらルーズなシルエットは、子どもたちにまかせておいたほうがいいんじゃないですかね。大人は大人のカジュアルシャツを着ましょうよ。
でもねときどきギャルソンシャツみたいなシャツも着たいと思うこともある。そしたら、このシャツの脇縫いを解いて、ボックス型にしようかなんて思ってるんです。いやいや、加賀さんに聞かれたら「ダメだよ、青柳さん、そんなことしちゃ」って怒られちゃうかな。