3月の御点前
そろそろ暖かくなってきたのでカジュアルスタイルをご紹介しましょう。とはいえカジュアルは幅広いですからね。スーツだってカジュアルに着られる時代ですから。ならば、お洒落道場師範として、どのようなカジュアルを御点前とすべきか考えましたが、日本人ならではのカジュアルとしてスカジャンを取り上げてみました。
スカジャンはスーベニアジャケットとも言って、戦後、駐留軍が日本のお土産として、和柄と所属部隊のモチーフを刺繍したものだそうで、日本で生まれたアイテムなんですね。横須賀が有名ですが、福生にもいい店がありましたね。
こちらは<テーラー東洋>のスカジャンです。<テーラー東洋>はデニムやアロハなど本格的なアメカジを提供する東洋エンタープライズの1ブランドですが、そもそもはスカジャンが始まりで、60年代にはPX(基地内の売店)のほとんどは<テーラー東洋>のものだったそうです。正面はパームツリーのハワイアン柄ですが、背中には虎が入ってましてね。あえて色を使わずモノトーンってところがシックな大人カジュアルかなと。
ボーダーニットは<ヴァンドリ>さんで、ホワイトデニムはヤヨイで購入した<リーバイス501>、キャスケットは<銀座トラヤ>で、カジュアルなのにモノトーンでまとめました。
足元はちょっと「ハズす」つもりで、ジョンロブのヴァンプシューズにしてみました。ここまでカジュアルアイテムばかりにしてしまうと、どうも若者の服をそのまんま借りてきたみたいになってしまうので、格の違いを足元で表現しているわけです。人によっては何百万もする高級時計で「ハズす」手もあるかと思います。アタシはお気に入りのハミルトン。ベルトをリボンベルトに付け替えたこの時計が、高価な宝飾時計よりもずっとアタシらしいくて似合っていると思っているので。